給付型奨学金がどんな家庭の学生が受給することができるか疑問を持っている方も多いと思います。
しかも、JASSOや企業が運営しているHPを見ても、文字ばかりでわかりにくいし、実際受給したこともない方が記事を書いている例がほとんどです。
そこでこの記事では、給付型奨学金を予約申請して、給付型奨学金生となった息子を持つ私なぎさが、
給付型奨学金がどんなご家庭の学生に受給資格があるのか、どんな学生だったら受給許可がおりるのかを解説していきます。
Contents
給付型奨学金の受給資格のある学生はどんな学生?
給付型奨学金の受給資格はまず下記のとおりです。
以下の2つの要件を満たしている学生
1. 世帯収入や資産の要件を満たしていること
2.進学先で学ぶ意欲のあること
給付型奨学金はいくら支給されるのか
給付型奨学金受給額 (住民税非課税世帯<第Ⅰ区>の場合)
学校区分 | 公立か私立か? | 自宅 | 自宅外通学 |
大学・短期大学・専門学校 | 国公立 | 29,200円(33,300円) | 66,700円 |
大学・短期大学・専門学校 | 私立 | 38,300円(42,500円) | 75,800円 |
高等専門学校 | 国公立 | 17,500円(25,800円) | 34,200円 |
高等専門学校 | 私立 | 26,700円(35,000円) | 43,300円 |
※( )内は生活保護受給者世帯、児童養護施設から通学する学生の受給額です。
解説1
要件を満たしている学生について迷われるかと思います。
世の中では、通知表で平均「4」以上「4.2」以上などと言われているからです。
これは貸与型奨学金の受給資格の選考基準についてもよく言われていることですが、普通の成績であれば問題ないと思います。
しかし、JASSOの中でどのような審査が行われているか不透明ですので、成績はいいに越したとこはありません。
例えばですが、偏差値42の高校で通知表が「オール4」なのと、偏差値70の高校で「平均2.5」では意味合いが変わってきてしまうからです。
判断の基準にしてもらうために書きますと、うちの息子は学校偏差値「58」の高校で、通知表はほとんど「3」の中に、「2」が一つありました。
出席状況については、3年生の夏までに休み「1日」、遅刻「3回」でした。
部活動は陸上部を3年生の夏まで続ける予定でしたが、ケガの為に2年の冬で引退しています。
決して成績は良い方ではありませんが、「普通に勉強して、学校に通えていればよい」のではないかと思います。
解説2
受給額については一番気になる所です。
住民税非課税世帯の第Ⅰ区分にあたる世帯の学生は、満額受給できることとなります。
※住民税非課税世帯とは、世帯の税員が住民税の「所得割」・「均等割」の両方を免除されている世帯となります。
目安として世帯収入が年270万円以下の世帯をさします。
私の場合、シングルマザーで世帯収入は私の給料からしかありません。
ですので、現在住民税は「均等割」しか課税されていません。
ご参考までに、私の2018年度収入は285万円です(額面)。
うちの息子の場合は、第Ⅱ区分が適用され、25,600円/月(自宅通学)の受給が許可されました(私立大学)。

計算すると、住民税非課税世帯の第Ⅰ区分世帯で満額受給できる学生の、6割を受給許可されたことになります。
所得区分
住民税非課税世帯<第Ⅰ区分> | 世帯収入0~270万円 |
第Ⅱ区分 | 世帯収入270万円~300万円 |
第Ⅲ区分 | 世帯収入300万円~380万円 |

2020年4月より、給付型奨学金の受給者には入学金と授業料の免除も同時に受けられる制度がスタートしました

大学に合格したら、給付型奨学金の正式申請とは別に「入学金と授業料の免除」を申請する必要があります。
ですが、高校生の夏ぐらいに給付型奨学金をJASSOに予約申請しておいて、同じ年の12月に給付型奨学金の受給許可が下りれば、
こちらについては同時に受給資格がついてくるので心配することはありません。
入学金と授業料の免除額 (住民税非課税世帯<第Ⅰ区>の場合)
学校区分 | 国公立入学金 | 国公立授業料 | 私立入学金 | 私立授業料 |
大学 | 約28万円 | 約54万円 | 約26万円 | 約70万円 |
短期大学 | 約17万円 | 約39万円 | 約25万円 | 約62万円 |
高等専門学校 | 約8万円 | 約23万円 | 約13万円 | 約70万円 |
専門学校 | 約7万円 | 約17万円 | 約16万円 | 約59万円 |
※給付型奨学金も入学金と授業料の免除も住民税非課税世帯<第Ⅰ区分>にあたる世帯を上限として、
第Ⅱ区分は第Ⅰ区分の3分の2程度、第Ⅲ区分は第Ⅰ区分の3分の1程度受給できることになります。
ただ、忘れてはいけないのは、大学に入学したらすぐに、
給付型奨学金の正式申請手続きとは別に「入学金と授業料の免除」の申請をしなければいけないということです。
黙っていても大学が案内してくれるかもしれませんが、学生さん自身も親御さんもしっかり頭に入れておきましょう。
給付型奨学金も「入学金と授業料の免除」で受給した給付金も返済の必要のない奨学金です。
損しないように、受給資格のある方はしっかりゲットして行きましょう!
ちなみにうちの息子は2020年度は、入学金173,400円、授業料466,800円/年(私立大学)を免除されております。
下の写真の授業料免除額は半期分です。

ご参考までに、うちの息子の大学の入学金は40万円、授業料は134万円/年です。
給付型奨学金とはどんな学生に受給資格があるのか?実際に受給資格をゲットした息子の母が解説します!のまとめ

今回は給付型奨学金生となった息子を持つ私なぎさが、
給付型奨学金がどんなご家庭の学生に受給資格があるのか、どんな学生だったら受給許可がおりるのかを解説しました。
うちの息子は「給付型奨学金なんて、生活保護世帯じゃないと受給できない」とか
「通知表がオール4じゃないと受給できない」と申請を悩んでいました。
どのみち給付型奨学金は「貸与型奨学金(将来返済する必要のある奨学金)」と「同じ用紙」で申請します。
給付型奨学金が受給できるのか悩んだ時は、とりあえず他の奨学金と一緒に申請してみることです。
手間は同じですし、どうせ審査するのはJASSOですし、審査にお金はかかりません。
学ぶ意欲があるのに、学費の事が心配で進学をあきらめるなんて、もったいないですよ。