月刊少年マガジンで、2011年1月号から連載されている、「ノラガミ」ですが、
最近は、VOD(動画配信サービス)数社でアニメや劇場版が配信されるようになりました。
週刊少年誌の連載で、アニメ化されているコミックスで代表的なものから比べると、ややマイナーなイメージもあるノラガミ。
しかしリサーチしてみると、メルカリやラクマなどで中古本が出品されると、価格によってはすぐに売り切れてしまうくらいの人気ぶりです。
今回はこのノラガミの22巻のネタバレとこれまでのあらすじをまじえて、ご紹介していきたいと思います。
ノラガミは「あだちとか」原作の、少年漫画です。
主人公の夜ト(やと)、雪音、ひよりを中心にした友情や絆が様々な登場人物をまじえながら描かれています。
ノラガミは人間のもつ美しさや優しさ、もろさ・危うさ・醜さが細かな心理描写と美しい絵で表現されているバトルファンタジー作になります。
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Contents
ノラガミのこれまでのあらすじ
社(やしろ)を持たないマイナーな神である夜トは、いつもの5円のバイト代で、迷い猫の上様(うえさま)を探します。
夜トは、大通りの真ん中に上様を見つけ、飛び出してしまいます。
飛び出した夜トを父が医師であり病院経営者でもあるお嬢様育ちの「ひより」が助けました。
ひよりは夜トを助けたかわりに、バスにひかれてしまいます。
命に別条はなかったものの、それとは引き換えに半妖化(はんようか・人間の姿から、魂が離れてしまい、
その間元の自分は爆睡したような状態に陥る)しやすい体質となってしまいました。
ひよりはこの半妖化しやすい体質を、夜トに直してもらいたくて、アルバイト代の「5円」を支払います。
夜トはこの願いを聞き入れたものの、一向に直し方が見つからずにいました。
半妖化して彼岸の世界や夜トたちに関わり合いを持つようになったひよりは、度々邪悪な妖(あやかし)に襲われるようになりました。
夜トは妖を退治していましたが、神器になると小さなナイフになる伴音(ともね)を手放してからは、ろくに退治することもできず、妖から逃れるだけの日々が続いていました。
そんなある日、街のポストの横で、雪綿のように白く暖かく小さな光を放っている死霊を見つけます。
夜トはこの小さく光り、14歳で亡くなった男の子の死霊を、直観で神器として迎えることにします。
「雪音(ゆきね)」と名を呼んだ時に人間の姿に、雪器(せっき)と呼んだ時に、神器に変化するように名を授けました。
この時、夜トは主でしか知りえない雪音の過去を知り、涙を流します。
雪音は神器となった時に、柄(え)も鍔(つば)も無い美しい白い光を放つ刀になります。
この雪音は刀の切れ味といい、夜トに人間と妖との間に一線を引く術を少し教わっただけで、すぐにできるようになったりするなど、神器として大成する可能性を秘めていました。
雪音の葛藤
雪音は「どうせ人間からは、自分は見えないし、同じ年くらいの友達もできない、自分のことが見えたとしても、すぐに忘れられてしまう」ということを、思い悩みます。
そして普通の人間として生きることへの執着から離れることができず、次第にすさんでいきます。
雪音が万引きを繰り返すたびに、主(あるじ)である夜トの体を刺し(攻撃)、雪音の心が荒れるだけでも、夜トの体を蝕んでいきます。
しかし雪音はこの悪事を、後に毘沙門天という武神の神器・兆麻(かずま)の協力によって、禊(みそぎ)を終え夜トへの忠誠を誓うことで償っています。
夜トと毘沙門天との確執
毘沙門天は美しく、慈悲深い神で、死霊を見つけては、神器として名を与え自分の高天原(たかまがはら)にある屋敷に招き入れていました。
毘沙門は優しい性格の反面、多くの神器たちの管理はあまりできておらず、神器の中には何年も名を呼ばれていない物も存在しました。
毘沙門の側近として、寵愛(ちょうあい)を受ける神器もいる傍ら、このことを寂しく思い、側近たちへの激しい嫉妬心を持つ者も生まれました。
そのうちに大勢の神器の中に紛れて毘沙門を刺す神器が現れました。
体調をくずし、日々衰弱していく主(あるじ)を見て、疑心暗鬼になった神器の間で、殺し合いがはじまり麻の一族が滅びそうになります。
この危機を感じ、その当時から道導(みちしるべ・指南役)を担っていた兆麻(かずま)が、夜トと当時の神器だった野良(複数の神に仕える神器)の元へ、毘沙門の神器たちを滅ぼすように頼みに行きます。
麻の一族の神器は、夜トと野良によって滅ぼされ、兆麻のみとなりました。
毘沙門は、名前に麻(ま)のついた神器を兆麻のみを残し、新たに巴(は)の一族を神器として迎え作り上げていきます。
かろうじて、大替わり(だいがわり・命を落とした神が蘇ること)は避けられた毘沙門でしたが、毘沙門の神器を皆殺しにした夜トを憎んでいました。

夜トと毘沙門天の過去を利用しようとする陸巴(くがは)と野良
現在の巴の一族を率いる毘沙門の大替わりをもくろむ神器・陸巴(くがは)は、野良を使って雪音を惑わせた上に、毘沙門に久しく忘れられていた鈴巴(すずは)を巡り会わせます。
同じころ合いの年の友達もいなかった雪音は、鈴巴とすぐに意気統合します。
鈴巴は河原で、大きな桜の木の世話をしながら、「ともこ」という友達を30年も待ち続けていました。
夏にしかやって来ないで、会うたびに鈴巴のことを忘れている「ともこ」と、「桜の花がさく頃に二人でお花見をしよう」と約束していたのです。
陸巴がそんな鈴巴を、「お前何十年来ない人間を待っているんだ。まあ、主にも忘れられるくらいだからな。」と、わざと絶望の淵に追いやるような言葉で、追い込みます。
心に迷いの生じた鈴巴を悪妖が襲い、鈴巴は命を落としてしまいます。
日々陸巴にわざと具合が悪くなるような薬を飲まされていた毘沙門は、激しい痛みで鈴巴の死をやっと知ります。
鈴巴の死を知り動揺する雪音の気持ちが、夜トにも痛みとなりました。
雪巴は鈴巴の死の真相を知りたくて、兆麻とともに高天原を訪ねます。
雪音は大勢の神器を招き入れ、面倒も見切れていない毘沙門に「何が、家族同然だ!神器を見殺しにしやがって」と言い放ちます。
毘沙門の体には雪音の言葉を聞いて号泣している神器たちの悲しみで、さらに激しい痛みが走りました。
毘沙門が兆麻に以前夜トが雪音に行った禊(みそぎ)に協力したことをとがめると、「夜トは一族を滅ぼしたのではない、恩人なのだ」と主張します。
このことは認めたくない毘沙門は、「夜トは敵なのだ」と絶叫します。
この瞬間兆麻は、雪音にまで毘沙門の攻撃が及ぶのを恐れ、主である毘沙門と自分との間に一線の術を張ってしまいます。
かっとなった毘沙門は、兆麻に兆器(ちょうき)の名を解き、高天原を追放します。
これを見た陸巴は、大替りで生まれ変わった毘沙門の道標(みちしるべ)の座を狙っていた為、しめしめと小憎たらしい笑みを浮かべます。

陸巴による兆麻とひよりの幽閉
夜トをおびき寄せ、毘沙門と夜トを戦わせるために、陸巴はひよりと兆麻を高天原にある牢屋へ幽閉します。
陸巴は久しく名を呼ばれずに寂しい思いをしていた藍巴(あいは)を、巧みに惑わせ藍巴を手先として使います。
藍巴は、長いスカート付きの鎧(よろい)として、毘沙門に半世紀近く仕えていたが、新しい神器・紹巴(つぐは)の出現で、忘れられた存在となっていました。
魔が刺した藍巴は、新入りの紹巴の髪をざんぎりのおかっぱ頭にしたりして憂さを晴らしていました。
陸巴は藍巴の悪の心を利用し、妖に囚われた藍巴に薬だと言って、たいして効きもしない薬を飲ませながら、藍巴の気持ちをつなぎとめます。
高天原では夜トと毘沙門の闘いになっていました。
毘沙門の神器3人に、禊の時にかける術をかけられた夜トは雪器を離したまま、結界の中で身動きが取れなくなります。
毘沙門が片刃の大剣(おおつるぎ)を用いて、夜トにとどめをさそうとします。
と、その時雪音が夜トの目の前に立ちはだかり、大剣で切られてしまいます。
ばらばらに砕かれた雪音。
「身を呈して(ていして)主をかばう。わかったか、夜ト。神器を奪われた主の気持ちを。」毘沙門がそう問いかけました。
しかし、夜トの脳裏には「雪」の字が浮かび上がります。
「雪器(せっき)!!!」。
夜トが叫ぶと、バラバラになった雪音の刃が白い光をまとって夜トの目の前に集まり、二本で一対の刀になりました。
雪音は二心無き(ふたごころなき)忠誠を夜トに誓い、祝の器(はふりのうつわ)に進化したのです。
かつてからの雪音自身の修行や精神的な成長も、祝の器となるための助けとなってもいました。
一方陸巴に利用されていただけだと知った藍巴は、兆麻とひよりのいる牢屋へ二人を助けに行きます。
そして、兆麻に主である毘沙門を刺して、苦しめていたのは自分だと告げました。
「兆麻さん、助けてください!」。
高天原では、ばかでかい妖(あやかし)が暴れまくって神器を食いまくっていました。
毘沙門と夜トの切り合いで、毘沙門が夜トにとどめをさそうとした時、兆麻が夜トの背中を押して、毘沙門の大剣が兆麻を切りつけました。
兆麻は自分が死ぬことで、麻の一族が滅びたこと、また再び巴の一族が途絶えようとしているのを毘沙門に詫びようとしました。
ほとんどの神器を失った毘沙門天に対して
陸巴は毘沙門に本来の毘沙門天として、気高く有能な最強武神でなければいけないところを、手当たり次第に神器を迎え、家族ごっこの様にヘラヘラと笑っている今を恥じれと諭します。
そして、陸巴は毘沙門に自ら命を絶てと促します。
「お前の愚痴はそれだけか。」。
陸巴が毘沙門の顏に手を伸ばした時、夜トが雪器で陸巴の右手首を切り落としました。
夜トが陸巴にとどめをさそうとした時、陸巴の前に毘沙門が立ちました。
裏切られてもなお、陸巴をかばおうとしたのです。
毘沙門は陸巴を夜トからかばったものの、このような惨事を招いてなおも「自分のせいじゃない」と開きなおる陸巴を高天原から追放します。
「陸器、おまえを放つ。後は好きにするがよい。」。

面を持つ妖の存在と術師
陸巴は追放され、毘沙門の神器の数は減ってしまったものの、高天原にまた平穏が戻ってきました。
陸巴は鈴巴を妖に襲わせる時や、高天原の闘いで面を持つ妖を操っていました。
しかしそれより以前に七福神のうちの一人・恵比寿が神器を使わず妖に言の葉(ことのは)で、術をかけて思いのままに操れることに気づいていました。
この言の葉を黄泉(よみ)の女王・イザナミから奪うだめに、恵比寿が黄泉に向かいます。
言の葉を恵比寿から横取りしようと、夜トの父が夜トに「恵比寿を救うために黄泉へ向かえ」と命じます。
1か月間、雪音やひよりと離れ、父の命により人を切り、また幼い頃のように禍津神(まがつかみ)と化していた夜トは、「恵比寿を救い出せたら、この仕事から解放してほしい」と告げ、黄泉へ向かいます。
一方、兆麻が天神・菅原道真公の道標である梅雨(つゆ)の念を借りて、恵比寿や夜トがどこに向かったかつきとめました。
毘沙門は、神衣(しんい)である藍巴をまとって、複数の神器を従え黄泉の国へ向かいます。
雪音は野良を従え、黄泉に向かった夜トを許せません。
夜トが雪音以外の神器を使うこと、雪音を裏切ったことを複雑に思いながらも、ひよりに誘われ雪音も黄泉へ向かいます。
恵比寿はイザナミとの闘いで夜トに言の葉をゆずり、もう自分はだめだから逃げてくれと懇願します。
しかし夜トはあきらめません。
恵比寿に「生きることを諦めるな」と諭します。
恵比寿は黄泉に自分たちで開けた風穴から逃れますが、夜トは取り残されてしまいます。
取り残された夜トを毘沙門が助けに行きます。
小福という貧乏神が黒器を使って開けた風穴から、毘沙門が黄泉に侵入します。
毘沙門や夜トを救い出す方法。
それは生身の人間であるひよりが夜トの真名(まな)を危険な風穴の出口から呼ぶしかありませんでした。
しかし夜トの真名を誰も知りません。
夜トは自分の真名も過去もほとんど誰にも語ってこなかったのです。
何度も夜トの名を叫ぶひより。
ひおりは自分で夜トの為に作ってお社につけた扁額(へんがく)に「夜卜」と書いてあるのを思い出しました。
夜トの「ト」はカタカナでは「ト」ですが、漢字では「卜(ぼく)」とも読めます。
ひおりが「やぼく!!」と叫んだ時、夜トは風穴の出口へと導きだされました。
天の討伐隊の襲来
せっかく助かった夜トと恵比寿と毘沙門でしたが、恵比寿が屋敷に大量の面や妖を所有していたことで術師であるとの汚名をきせられ、天に討たれそうになります。
毘沙門や夜トは天の討伐隊に反撃しますが、恵比寿だけは天の攻撃から逃れられず抹殺されてしまいます。
しかもイザナミから奪った言の葉もこの狂乱に巻き込まれて、どこかへ無くしてしまいました。
本当の術師・夜トの父の企み
恵比寿が天に討たれたことによって、術師の存在を消したかのように天に見せかけた夜トの父。
その夜トの父がひよりの高校の藤崎先輩の体をのっとり、ひよりに危害を加えようとします。
かつて夜トが幼かった頃に名を与えた、神器・桜がそうであったように、ひよりが夜トを禍津神からまっとうな神へと変えていくのが許せないのです。
夜トの父はひよりに直接攻撃するのではなく、ひよりの父の病院に言の葉で妖を向かわせ、病院にかかっている患者を狂わせて傷害事件を起こさせます。
夜トの父にタンカをきって怒らせてしまったことを悔やんだひよりは、不安と恐怖に襲われながら半妖化した体から極めて妖に近い体に変化してしまいます。
夜トの父が妖を使って夜トに語りかけます。
「ひよりを殺めて死霊にしてから、神器に召し上げろ。ひよりはお前と一緒にいたいんだ。神なら叶えてやれるだろう。」。
神と人間が結ばれることはない。
夜トもひよりと一緒にいたいのは同じです。
しかし夜トはぐっとこらえて言います。
「ひよりはひよりの大切な人の所に帰るんだ。まだこっちの世界にきちゃだめだ。」。
我に返ってうっすらと微笑み、安堵の表情を浮かべたひよりは、もとの自分の体に戻ります。
夜トの父の企みが毘沙門へ
ひよりの父の病院が妖に襲撃された時、騒ぎに乗じて夜トの父が毘沙門の背中を螭器(ちき)でつついていました。
このことにより、毘沙門の神器である紹巴(つぐは)が仮名(かりな)によって封じられた生前の記憶を呼び起こしてしまいます。
神器にとって真名を知ることはタブーとされ、思い出した者は妖になり、妖化して封じられた者には二度目の死が訪れます。
毘沙門は紹巴の具合が悪くなってから、つきっきりで面倒を見ていましたが、夢でうなされながら紹巴がとうとう真名を思い出してしまいます。
妖と化した紹巴が毘沙門の首を締めあげます。
嫌な予感を察知した兆麻が、毘沙門の部屋を訪れ、巨大な妖と化した紹巴の首を落とします。
自分の神器に仲間の神器を殺めさせるという悲劇を味わった毘沙門。
しかも神器が「神の秘め事(真名を知る)」触れたがる病は伝染性のようです。
この病が術師のしわざだと確信した毘沙門。
ひよりとの会話の中で、全国の神々が集う神議(かむはかり)でお社が無神になることに気づきます。
この神議の最中に、毘沙門は山奥の暗い洞窟の中に何千年も石棺(せっかん)に閉じ込められている少女の神器を解放しにいきます。
もう自分の神器を傷つけたくない毘沙門は、彼らのために非情な鬼のようになっていました。
毘沙門はこの閉じ込めれていた神器に名を「七(なな)」と器を「七器(しっき)」と名付けました。
神議が強制終了され、大逆の罪を着せられた毘沙門を討伐しに天が毘沙門と七の元へと向かいます。
神議に出席していた夜トは、成り行き上討伐隊に加わります。
天と天に抗う(あらがう)毘沙門天や夜ト神の動乱を利用し、さらに強い武神になろうとするタケミカヅチの存在
討伐隊について行くと、その先で戦っていたのは武神・タケミカヅチと毘沙門でした。
夜トは討伐隊ではなく毘沙門側につくことにします。
以前から夜トや毘沙門が祝の器を所有することを、羨ましく思っていたタケミカヅチ。
闘いを好む武神ゆえに、自分のもつ黄云(きうん)をもっと強い神器、あわよくば祝の器にしたいと思っていました。
タケミカヅチは祝の器は闘いの中で、強い敵と争うことでしか得られないと感じていました。
毘沙門の首はどうでもいいので、黄云に「標的を夜ト神に変えよ」と命じます。
黄云を使って雷とともに襲ってくるタケミカヅチに、ひよりと共に駆け付けた兆麻が、雷除けの呪歌(じゅか)をうたいます。
黄云は夜トに反撃するきっかけをつかむために、わざと夜トの攻撃をかわさず切られます。
自分の神器を切られたタケミカヅチが怒りでふるいあがらせ、タケミカヅチが自ら封じていた雷を呼び起こすことを期待していたのです。
一瞬無反応にも見えたタケミカヅチ。
本来の自分と酷似している黄云の姿を重ね合わせ、幼い頃からずっと一緒だった黄云を誰よりも慕っていたのでした。
タケミカヅチが怒らないわけがありません。
タケミカヅチは神衣と同化して、器の矛(ほこ)も備えた黄金に光る雷竜に変化しました。
雷と共に攻撃してくるタケミカヅチ。
まるで加減のわからない子供が手当たり次第に暴れているようでした。
その姿に夜トと雪音は若き日の、苦悩し荒ぶるタケミカヅチの姿を見出します。
かつてタケミカヅチの先代が神器の荒々しい扱いをした時のように、夜トたちとの戦いにタケミカヅチの神器が上手くついてこれません。
結局雷竜の姿になったタケミカヅチは夜トに切られます。
無様な姿を黄云に見られたくないタケミカヅチでしたが、黄云は頭を垂れタケミカヅチの前で手を合わせます。
「お仕えしてからずっと、若君は若君のままでした。
私はあなたの見方です。
我が君が我が君でありますよう。ずっとお守りもうしあげます。」
と更なる忠誠を誓うのでした。
夜ト神とタケミカヅチの約束
夜トとタケミカヅチとの闘いに夜トが勝ったら、タケミカヅチが天(宮様)に停戦を交渉させようとしていました。
タケミカヅチは討伐隊の神々と交渉を試みます。
ですが、恵比寿が黄泉に向かい大逆の罪を着せられて以来、こじれにこじれてしまった問題を神々は簡単に受け入れません。
そうこうしているうちに夜トと毘沙門の元に、天の討伐隊であり黄云と並び最強とうたわれた椎軍(しいぐん)が到着します。
夜トの父を倒すため、苦戦する毘沙門。
夜トの父が毘沙門に捉えられ、切られそうになります。
夜トが父の強い願いから生まれた神であり、夜トの命綱であると悟っていた雪音は、とっさに夜トを守るために毘沙門を切りつけてしまいます。
その時勢いで天も切り裂いてしまいました。
椎軍はおさまりましたが、夜トと雪音は「天を切り裂いた謀反者」として天に捕らえられます。
夜トが神々に直訴し、術師のもくろみを説明しても天はおさまりません。
もう誰でもいいから、悪者にし、全ての責任を夜トと雪音に押し付けたいのです。
そんな衣を頭から被った討伐軍を、卑怯者と揶揄(やゆ)し「自分の素性も明かせないくせに、何が是(ぜ)だ。
俺は天をも否定するし、直訴もする。毘沙門だって見捨てない。」と天を黙らせてしまいます。
辺りがシーンとなった後、天照大神(あまてらすおおみかみ)が三種の神器を引き連れ舞い降りてきました。

天照大神との賭け・誓約の儀(うけいのぎ)
天照大神から夜トは大逆の罪で死罪、雪音は小さな石棺に閉じ込められ、死より恐ろしい不死の刑を言い渡されます。
閉じ込めらた雪音の苦悩が夜トに伝わり、夜トも苦痛を味わい失神してしまいます。
すると天神・菅原道真公がこの度の大逆をなかったことにしようと、「誓約の儀(うけいのぎ)」を天照大神に提案します。
誓約の儀とは、天照大神は三種の神器の首を、神は道司(みちつかさ)の首を賭け、是と出るのか非とでるのかを賭けるものです。
3回賭けるので、2勝したものが勝ちです。
負けた神は道司の神器を一人ずつ、天照大神は三種の神器を2人失うことになります。
賭けられる道司はいけにえのようなものですが、この誓約の儀が天の裁可に異議をとなえる唯一の方法でした。
天神の道司・梅雨は占いで「是」とされ首を取られます。
次に恵比寿の道司・邦弥(くにみ)が名乗りでます。
邦弥は「非」と出ました。
あと一人。
名乗り出る神と道司がいない為、誓約の儀はお開きになりそうになりました。
そこへ小福の道司・大黒(だいこく)が名乗りでます。
大黒は「非」とでました。
かわりに天照大神の三種の神器の一人「みかがみ」の首が取られます。
天照大神が神々の前で告げます。
「大逆人と器(うつわ)は、死ぬるに及ばず。我が名の下に全てを不問とす。」。

野良の企み
何としてでも夜トの父に気に入られて、側にいたい野良は雪音を惑わせに行きます。
野良に恋煩いをし、主である夜トを刺してしまった雪音。
雪音は、この頃やたらとおせっかいをやいてくるタケミカヅチの助けを借りて、タケミカヅチの神器で禊をさせてもらいました。
まだ子供の雪音を黄云が「その程度のことで、浮つくとは道司として先が思いやられるぞ。」と諭します。
悪い噂を聞き、野良を使っていた神々から次々と放たれる野良。
夜トの父だけがたよりでした。
しかし居所を知るために兆麻にかけられた呪いの印が野良の手首にできた為に、ついに夜トの父にも放たれてしまいます。
泣きながらライバルだった雪音の元へ、駆けつける野良。
螭(みずち)の名前は背中にあったはずだと、雪音の前で着物を脱ごうとします。
独りぼっちになってしまった野良に、雪音は小福のにぎったおにぎりを差し入れし、一緒に遊んだりして面倒をみはじめます。
ノラガミ21巻のあらすじ
夜トの父を倒すため、兆麻を神器として迎え入れる夜ト。
雪音の元に戻ることなく、暦器(れっき・兆麻)を使いこなす練習を重ねていました。
雪音はその姿を見てしまい、夜トに不信感を覚えます。
夜トは雪音を危険な目にあわせたくないし、自分の父を切ることもさせたくなかったのです。
兆麻も毘沙門を裏切り、野良となることで悩んだりもしました。
雪音は迷子になった三つ子を助けたことで、三つ子の叔父である夜トの父に遭遇します。
雪音は、自分は夜トの父親と闘いたいのではないし、夜トが生きるためには、命綱としての父親の存在が必要だということが分かっています。
「オレも何もしないから、そっとしておいてほしい。」と夜トの父親に頼みます。
夜トの父親は、「わかった」と言いながも、「螭はひどい最後を迎えているから、なるべく長く生きて側にいてやってほしい」と言います。
雪音はこの螭の死の真相について少し考えると、今度は自分の生前の様子や、死の真相が知りたくなってしまいます。
交通事故や事件で死者が出た時の新聞や雑誌をお読み漁り、自分の死に該当するものがないか調べてしまいます。
自分がとても不幸な最後を遂げたのにもかかわらず。
雪音は家に帰って、大黒と黄云に「二人はなんで自分が亡くなったのか覚えている?」と聞いてしまいます。
夜トの父が紹巴にかけた術は遅れて感染しだしたのです。
大勢の神器を引き連れて、小福と大黒の家の屋根を直しにきていたタケミカヅチは神器を連れて、小福は大黒を連れていなくなってしまいます。
小福も大黒を失いたくないし、タケミカヅチも大勢の神器たちが神の秘め事に触れるのを恐れていました。
雪音は自分の死の真相を主である夜トであれば知っていると悟り、夜との父親のところにいれば夜トに会えると思い先回りして待っています。
暦器を携えやってきた夜トは、父親の背後を暦器の弓で狙います。
とっさに雪音は一線で夜トの父親を守ります。
父親を切れば夜トも死にます。
雪音は夜トに生きていてほしいのに、夜トは父親を討ちにかかろうとしている。
夜トへの不信感に半狂乱になった雪音は「オレは雪音じゃないし、今すぐ放ってくれ」と叫びます。
「違う!オレは雪音じゃない。本当の名は・・・」。
雪音の心の痛みが夜トに伝わり、夜トはまた失神してしまいます。
ノラガミ22巻のネタバレ(ネタバレ注意)
雪音の裏切り
夜トと自分の間に一線を引き、激しく反抗することで主である夜トを刺した雪音。
雪音がカラオケやネットカフェで遊んで街をうろついている間も、夜トの体は蝕ばまれて行きました。
主を裏切り、妖に近づいていく雪音は、人間には気づかれない分、自分が妖に近い恐ろしい姿になっていることに気づきません。
街で野良に会い、呼び止められて酷い姿だということにやっと気づきます。
「助けてやるから、こっちに来い」。
夜トの父親の操る妖に導かれて、雪音は黒い翼で空を飛んでいきます。
夜トの父親に会い、雪音は神の秘め事に触れ、本当は何がしたかったのか打ち明けます。
「家族ともっと一緒にいたかった。学校に行って友達作ったり、勉強したり。夢をみつけて、大人になりたかった。」。
夜トの父親は雪音のその願いはもはや叶えてやれないが、生前の家ぐらいは探すことができると言います。
それと引き換えに、雪音は夜トの父親に服従すると誓います。
「オレに名前をください。」。
「我が僕(しもべ)とす。器は莠(ゆう)、名は莠(はぐさ)。」。
その瞬間、夜トの体の痛みが嘘のように消えます。
ひよりの祖母の死
以前から老衰で体調を崩しがちだったひよりの祖母。
以前から祖母の家の近所や庭でうろつく黒い影がありました。
夜トから見ればただひよりの祖母に死が近づき、迎えが来ただけのこと。
しかし、夜トはひよりにもできることがあると家族で祖母が死を迎えるまで、一緒に過ごすことを提案していました。
そんな祖母にいよいよ黒い影が急接近し、祖母の枕元に座っています。
追い払おうとしたひよりに、「ひより、なんてことするの。私、思い出したの。この黒い影はあなたのおじいさんよ。」。
「ひより、一番一緒にいたい人に会いにいきなさい。会えなくなってからでは、遅いのよ。」。
そう言い残して、ひよりの祖母が亡くなりました。
一方夜トの父と雪音は
雪音が父親の神器になったことを兆麻が夜トに打ち明けます。
兆麻は夜トが父親との戦意を喪失するかと思いましたが、夜トはむしろ父親に対して殺意しか湧いてこないと言います。
約束どおり、夜トの父親は雪音の実家を探しに行きます。
夜トと兆麻は雪音を必死で探します。
「オヤジが雪音を連れていくとしたら…」。
野良の告白
ひよりは祖母の葬儀を無事終えたのを見届けました。
悲しみも束の間に、祖母が言い残したことを胸に、ひよりは夜トに会いに行くと決めます。
しかし、あてもなく自分一人で探しに行くわけにも行きません。
ひよりは庭の池にしばらく潜んでいた野良に声をかけます。
「野良、そこにいるんでしょ。夜トのところに連れて行って。」。
年頃で可愛いらしく、夜トにも愛されているひより。
本来の姿は水辺に住う醜い妖の野良には、憎く羨ましく、届かない存在でした。
野良はいつもの様に、可愛げのない言い方で、「あんたがここにいろって言ったから、ここにいるのよ。」と言います。
ひよりはそんな野良に優しく接し、髪を乾かし小学生時代の制服を着せます。
野良の体を見たひよりは、仕えていた神々からもらった名前がないことに気づきます。
野良は雪音を騙そうと、名伏せの術を施しただけ。夜トの父が名を呼べば、いつでも螭(みずち)に戻れるのだと告白します。
野良は夜トが兆馬を神器にしただけで、妖になるような弱い雪音を助けに行っても意味がない、
さらに雪音が自分の死因を知れば耐えられないはずだと言います。
それに雪音だって、野良に友達のフリをして自分を騙そうとしたとも言うのです。
ひよりは、「それは違う。雪音君は嘘で笑えるような子じゃないわ。」と野良を諭します。
野良は少し考え、「夜トのところに連れて行くわ。」と言います。
野良とひよりは自転車に二人乗りをし、夜トの元へと急ぎます。
恵比寿の屋敷の境内で見つかった箱
代替わりして間もない幼い恵比寿は、恵比寿邸の境内で見つけた「箱」の中身を見せる為に、
高天原の恵比寿社に大国主(おおくにぬし)や小福を呼び出します。
さらに恵比寿は大国主らを書庫に呼び出し、境内の樹の根元に埋めてあった箱から取り出した、USBを再生してみせます。
そこには先代の恵比寿が自ら撮った動画がありました。
恵比寿が黄泉に行く前に、万一の事を考えて撮影したものでした。
恵比寿は面のデータをバックアップし第2倉庫の書類ケースに隠しておいたと言います。
それだけではなく、大切にしてきた古くからの神器「巌弥(いわみ)」や代替わりした後の、幼い恵比寿に友達ができたかを心配する恵比寿の言葉もありました。
先代の恵比寿は、幼い恵比寿に巌弥の言うことを守り、手記の指示に従い、面を駆使して妖を封じるように指示します。
先代の恵比寿は術師ができて、神にできないはずがないと言います。
幼い恵比寿は、
「苦しかったでしょう。守ってくれてありがとう。僕...」
と言って、先代の恵比寿の映るモニターをなでます。
夜トと雪音を探しにやってきたひよりと野良
ひよりと野良はひよりの祖母の家からは、だいぶ離れた山奥にやってきました。
野良は「あてがはずれたかも」と言います。
そこには荒れ果てた施設が残っていて、家具や家電製品がぐちゃぐちゃに山積みになっています。
そこでひよりは、雪音とはじめて出会った時の姿の雪の玉のようなフワフワしたものを見つけます。
「野良、捕まえて!雪音君よ!」
とひよりは言いますが、「それは雪音ではない、素玉と言って時間がたってしまった死霊のようなものだ」と言います。
さらに、野良は「死霊にはいろいろな形があるけれど、雪音はまだ若く死生観が定まっていなかった為に、素玉になった」と言います。
更に野良は、普通冬になれば素玉は山へ帰るのだが、雪音はこの施設で怖い思いをしたから、山へ帰らなかったと予測しているようです。
野良が夜トがこの山奥の施設にいると思った理由は、以前にも夜トがここへ来たからのようです。
神器が過去を思い出すことはまずないけど、主である夜トは万が一雪音が過去を思い出すことを恐れていました。
主は神器が地縁のある場所に近づくことを恐れ、それが雪音のように比較的近年に亡くなっていたのならなおさら、夜トは警戒していだのではないか。
野良が言うには、夜トが雪音を召し上げた後に、夜トはこの施設へやってきて、雪の中を何か探し回って、しばらくしてシャベルで掘り出したとのこと。
「雪音は殺されてあの中に捨てられたんだわ」
と、森の中の冷蔵庫を指し野良が言いますが、ひよりは「ちがう」と確信します。
なぜなら雪音は過去の記憶はないのに、夜トの神器となった瞬間から暗闇を怖がっていたからです。
雪音は生きたまま冷蔵庫に入れられたのです。
ひよりは動悸がしてきた上に、雪音が経験した苦しみを思うと耐えきれずに泣いてしまいます。
その時、「以前夜トをつけて来た時は、冷蔵庫の中身は見てないわ」と言っていた野良が、今度は草むらに横たわった冷蔵庫に手をかけ扉をあけようとします。
雪音の悪夢
術師である夜トの父親は、夢でうなされる雪音を呼びます。
雪音は実の父から冷蔵庫に閉じ込められた時の暗闇にいる夢を見ていました。
雪音と術師は、術師が雪音に「莠(はぐさ)」の名を授け、神器として召し上げた時のあいまいで断片的な記憶をたよりに、
雪音の実家をあちこち探しまわっていました。
雪音はやっと探しあてた雪音の実家についたと思いきや、疲労で眠ってしまっていました。
術師と雪音がたどりついたのは、線路際で電車が通りすぎる音が凄まじい、2階建てのアパートでした。
長年放置されたその家はツタが絡まり、廃墟となっていました。
術師は、「向こうの部屋の隅に莠の机があって、その隣には姉の机があった。奥の窓は当時網戸が破れていて、開けると莠は怒られていた」
と言います。
しかし雪音は初めは全然思い出せずにいます。
そこで術師は雪音に「どうやら35年前に14歳で死んでいるらしい」と告げます。
それを聞き、雪音は「人も入れ替わっているだろうし、俺がいた痕跡なんてないよね」とつぶやきます。
術師が「オレは見つけたぞ。莠の痕跡を」と言うと、雪音は嬉しくなって、家じゅうを探しまわります。
すると雪音は、古い柱の傷に「ハル」という文字を見つけます。
それは雪音の生前の呼び名であって、幸い雪音の真名(まな)ではなかったので、神の秘め事が暴かれることにはなりませんでした。
雪音はうれしそうに「ハルかぁ...」と表情をさらにゆるめます。
そして雪音は姉の「ユカ」という呼び名までも柱から見つけます。
雪音は術師に「なんでこんなに良くしてくれるの?野トは何も教えてくれなかったのに」
と聞きます。
術師は「本当はだめなんだ。傷つくことが多いから。でもオレは莠を信じてるし」
と答えます。
術師はうわべだけ取り繕っているだけで、本心は違いました。
本当の自分を知って、絶望しろ。やり場のない怒りを矛(ほこ)に変え、厄災を撒き散らせ
そう考えていました。
雪音には自覚はありませんが、
術師は雪音に雪音と夜トが天の討伐隊と闘って天が割けた時のような、強大な力があるとわかっていたのです。
雪音は「近所の人に、何か知っていることはないか聞きに行ってもいい?」と術師にことわって、外へ出て行ってしまいます。
術師は雪音をいいように手なずけて、最後はどん底まで堕とそうというつもりです。
術師が天を恨む理由
物語は野良とひよりが夜トとを探しに行った先の山の中になります。
野良がひよりに夜トと術師と過ごしていた頃の話をします。
幼い野トが父である術師に、「父様(ととさま)、いつまで人を間引けばいいの?父様がやればいいじゃない」と不平を漏らします。
術師は「やったさ、神殺しをな。でも人を殺さないと意味がないとわかった。だからこそお前がうまれたんだろう」
となだめられます。
「でも人がほんとうにいなくなったら、旨い物も食えなくなるし。お社だってもらえない」と夜トが反論すると、
術師は「あんなもん、どこがいいんだ」と言いながら、村で夜トや野良に襲われ生き残った村の人が小さなお社(おやしろ)を必死で拝んでいるのを指さします。
そうこうしているうちに、その社に祀られていた神が夜トを襲います。
「よくも、村を襲ったな。よくも、よくも!」
それを見て術師は螭器(ちき)を呼び出し、夜トを襲った神を葬りました。
ひよりが野良に夜トの父様がそれほどまでに天や神を恨んでいるのは何故なのか聞きます。
野良は「よくわからないけど、天に誰かを殺されたって聞いたわ」と答えます。
ひよりは「天に?災害にあったってこと?」とさらに問いただします。
野良は答えます。
「あんたは雪音が土砂崩れにあって死んだなら許せるの?タケミカヅチの雷ならいいの?
あんたはもう山や海や天にひとの顔を見たでしょう?こっち(彼岸)では災いもひとの顔をしているの。
だから父様は許せないのよ」。
雪音のご近所調査
雪音は近所の理容室前でタバコを吸っているおばちゃんを見つけます。
おばちゃんは「あのアパートを貸していた大家を知っている」と言います。
おばちゃんの話では、大家は体を壊して入院先の病院で亡くなったばかりだそうです。
おばちゃんは理容室の中で髪を切ってもらっている新聞屋のおじさんに、アパートに住んでいた住人を知らないか聞きに入ります。
理容室の店長も「田嶋君と言って、よく遊んでもらっていた子がいる」と言い出しました。
新聞屋と店長の話では、田嶋君はお姉さんと中のいい二人兄弟で、暗くなるまでよくあそんでいた、学年の割には背が小さかったとういう。
よくアザを作っていて飲んだくれのお父さんに暴力を振られていたようだったと。
そのうち田嶋君は行方不明になってしまって、帰ってこなくなった。
父親はわざとらしく「息子がいなくなったと」必死にビラを配って廻っていたと言います。
でも店長の勘によると、「あれは父親のしわざなんじゃないか」と言うことです。
勝手な思い込みで自分が家族と仲良く暮らしていたと想像していた雪音は、いたたまれなくなって、走ってアパートに戻ります。
アパートに戻りましたが、怖くて扉を開けられません。
昨晩術師とアパートに着いた時もそうだったのですが、扉をあけようとすると怖いものが待っているような気がして開けられないのです。
扉を開けて待っているものは、恐ろしい父親の姿でした。
雪音がドアを開けずにいると、術師が「莠、何か思い出したのか?」と玄関の扉をあけます。
雪音は「もういい!もう思い出したくない!」と2階から飛び降ります。
雪音の後を数匹の妖(あやかし)が着いて行きました。
術師のもくろみどおり
術師は雪音の様子を見てつぶやきます。
「莠、真実から逃げだしたか。はじめからなかったんだ。帰りたい場所も待っている家族も。
オレがその場所を与えてやる。お前が帰る所はオレの所だけだ」。


ノラガミ最新刊(22巻)のネタバレのまとめ
以上、ノラガミのおおまかなストーリーと最新刊である22巻のネタバレについてお伝えしました。
私が最近気になっているのは、神器はそもそも亡くなっているのに、亡くなったらさらにどこに行くんのだろう!?
ということです。
あと気になるのは、兆麻は実際雪音と闘ったことがあるし、雪音を強いと言っているけど、
夜トのように絆を深めていない夜トの父親の元でも、雪音の能力は発揮できるのかということ。
神器の強さは、格の違いと言うことですから、雪音と兆麻は元「祝の器」どうしと言うこともあり、この点は互角ですね。
普通に考えれば、神器として長年毘沙門に仕えてきた兆麻の方が、新米神器の雪音より格上。
神器が使う術も、兆麻が雪音に教えました。
しかし14巻で雪音は兆麻にかけられた朗々の術(自白させる)を破っているので、互角か、もしかしたら兆麻より格上なのかもしれません。
雪音が傷つくのは嫌ですが、とりあえず夜トと兆麻に父親との直接対決に挑んでほしいものです。
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