こんにちは!なぎさです(*‘∀‘)
ご訪問ありがとうございます!
今回は長野県岡谷市の医療機器製造メーカーの開発者、西村幸(にしむらみゆき)さんをご紹介したいと思います。
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西村幸プロフィール
旧リバー精工会長
1988年にリバー精工を設立
大学では倫理学を専攻し、国家公務員試験にも合格。
一度は法務省に勤務しましたが、職場の雰囲気に馴染めず、28歳の時に妻とともに、地元長野県岡谷市に戻ります。
一年後、諏訪市にあった内視鏡を作る工場で働きはじめ、10年かけ400種類以上の医療用器具を作る技術を身につけます。
西村さん自身も、直腸がんに大腸がん、胃がんと胆のうがん、肝臓がんと闘ってきた経験をいかし、患者の負担が少なく、医師へのストレスがかからない医療器具を作りつづけることをモットーとしています。
西村幸さんのものづくりに懸ける情熱
西村幸さんが新製品の医療機器に開発を行う時は、現場で医療に携わる医師との共同開発がもっぱらのスタイルです。
医療機器の枠にとらわれることなく、機能性を第一に考え、柔軟な発想力を開発に活かす。
「医療は素人」ですが、「ものづくりはプロ」であるという、スタンスを貫いています。

世界最小!大腸にできたポリープを切除するハサミ
ハサミの先端部分はわずか2㎜で、クワガタのハサミのようになっています。
スネアと呼ばれる医療用のワイヤは、管の中から自由に伸びちじみし、腫瘍にひっかけて、電流を流して焼き取る器具となっています。
大量生産ができないので、8割が手作りになってしまいます。
顕微鏡を覗きながら、指先やつめの先まで扱う繊細な組み立て作業や研磨などは、どうしても機械では作れないのです。
このようなリバー精工の技術を、大手医療機器メーカーも一目置いていました。
1988年に西村さんがたった一人で始めたリバー精工は、2013年2月には、社名を株式会社リバーセイコーに変更。
6月には、リバー精工は、同じグループのリバーメディカルとメディカルリヴとともに吸収合併され(株)カネカの傘下に入りました。
翌年の2014年に、西村さんは医療機器開発製造のレイクR&Dを設立しました。
かご型の金属製のワイヤを収縮させ、胆石を破砕・回収する「ストーンハンター」・「ストーンスマッシュ」という医療器具を発表しました。
従来は、OEM(相手先ブランドによる製造)供給をメインに手掛けていましたが、初の自社ブランドとして売り込むことに成功。
同じ年の5月には、内視鏡用注射針「プライムジェクト」を発表しました。

他にも色々!西村幸さんの開発した医療機器
西村さんはリバー精工時代、ご自分のがん闘病の経験を活かし、髪の毛くらいの太さのファイバースコープ内視鏡を開発しました。
このファイバースコープ内視鏡により、注射針を刺す要領で、患者の体への負担を最小限に、腸などの患部を検査することが可能となりました。
また、ご自身が手術の経過を見るために、何度もCTスキャンを受けていたことから、患者にとっても医師にとっても被爆の量が多く身体への負担が大きいと考えました。
このファイバースコープを用いてCTスキャンを受けることなく、体の内部の情報をIpadなどの情報端末の映像をとおして観察できるように、改良したのです。

西村幸さん(医療器具開発者)・まとめ
今回は医療用極小ハサミや多くの医療機器を開発してきた、西村幸さんをご紹介しましたが、いかがでしたか。
今となっては、極細の管から髪の毛ほどのワイヤが出てきて、大腸内のポリープを焼き切るなんて当たり前のように思います。
もとをたどれば、西村幸さんやリバー精工の社員さんが医師と共同で、研究開発したものだったのですね。
今日も、西村さんはご自身のがん闘病の経験を活かしながら、患者への負担を軽減し、医師の使い勝手を重視した医療器具の開発へ情熱を注いでいます。
今まで世界になかった方法を、今までになかった医療用器具をつくることで、世界初を目指す。
西村さんの医療用器具開発への職人魂と情熱には、感心させられますね。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。