こんにちは!!なぎさです(*‘∀‘)
ご訪問ありがとうございます!!
プリズンドックと言う、囚人たちの更生に大活躍している犬たちをご存知ですか?
ポルトガルのリスボンにあるモンサント刑務所で囚人たちが運営するペットホテルなどが、非常に有名です。
現在、世界各地に、プリズンドッグと呼ばれる囚人たちの更生のために、囚人たちに犬を飼育させたり、トレーニングをさせたりして、社会復帰した後も再び罪を犯すことのないようにするプリズンドッグ・プロジェクトを行う施設があります。
今回はこのプリズンドックについてご紹介したいと思います。
Contents
ポルトガル・リスボンにあるモンサント刑務所に隣接するドッグハウスとは
ポルトガルのリスボンにあるモンサント刑務所は、凶悪犯罪者用の刑務所で厳重な警備とワイヤーフェンスで囲まれている施設です。
このドッグハウスと呼ばれるペットハウスは、囚人たちによって運営され、夏の休暇やクリスマスシーズンの休暇には63部屋ある犬用の宿泊施設は、満室になるといいます。
非営利で運営されているので、1泊につき日本円で1,230円程度。
飼い主がペットフードを持参した場合には、1,170円になります。
囚人たちには月給として、9,800円が支給され、出所後にはモンサント刑務所のドッグハウスで培ったスキルとノウハウを生かして、自分でペットホテルを経営する人もいるといいます。
モンサント刑務所の目的は、受刑者に職業スキルを与えるとともに、犬を世話することにより情緒豊かな人間に変化させ、社会に出ても他人を思いやれる人間、社会と結びつきの強い人間にすることだといいます。

プリズンドッグ・プロジェクトはアメリカの150か所以上の施設で導入されている
現在日本では、刑務所を出所した人の再犯率が39.7%と言われ、大きな社会問題となっています。
日本でも島根あさひ社会復帰センターで、受刑者が将来盲導犬になる子犬を飼育しながら訓練する試みが行われています。
これはアメリカ・カリフォルニア州チノにあるヒューマン・ジー・スターク青少年刑務所で行われているプリズンドッグ・プロジェクトを真似たものだといいます。
ヒューマン・ジー・スターク青少年刑務所は、殺人や殺人未遂の罪で服役中の、18歳から25歳の青年が刑務所内で生活しています。
ヒューマン・ジー・スターク青少年刑務所では、受刑者が独房の中で犬をゲージに入れ、一緒に生活しています。
受刑者が24時間生活を共にするのは、虐待や飼育放棄で捨てられた保護犬たちです。
こういった保護犬は極度におびえていたり、狂暴になったりして非常に扱いが難しいのですが、受刑者は3か月間保護犬と寝食を共にし、扱いやすく、しつけのいきとどいた犬に育てなおして里親が見つかるのを待ちます。
刑務所の一角にある集会所で1日1時間程度、担当の犬をそれぞれ連れてきて訓練を行います。
受刑者のほとんどは、これまで犬の世話はもちろんのこと、動物に愛情を注いだ経験がありません。
はじめはどう接していいのか、受刑者たちも戸惑います。
実は、扱いの難しい犬の訓練をすることにより、忍耐力をつけてもらうという目的もあります。
はじめは犬に興味もなかったし、触りたくもなかったと言うレイ・サムエルズという受刑者は、自己分析で「自己中心的な人間で他人にも全く興味がなかった」と振り返ります。
にもかかわらず、担当したマリーという犬を、しつけの行き届いた素晴らしい犬にすることによって、これから里親になる人のことを幸せにできるとまで言うのです。
このような劇的な変化は、教官から一方的に更生に向けた机上のプログラムを教え込まれることでは、得られないものがあります。
島根あさひ社会復帰センター盲導犬パピー育成プログラム(プリズンドッグ・プロジェクト)
島根あさひ社会復帰センター盲導犬パピー育成プログラムも、社会貢献の一環として、受刑者にしょく罪の気持ちを持たせる、社会の一員として人の役にたちたいという気持ちの育みを目的としています。
受刑者が、盲導犬の候補犬の生後60日の子犬を1歳になる10か月間育て、えさやり、運動、トレーニングなどを行っています。
愛情を注いだ犬との別れ(プリズンドッグ・プロジェクト)
プリズンドッグ・プロジェクトで受刑者が愛情を注いだ犬も、里親が見つかればやがて新しい家族の下へ引き取られます。
受刑者には、寂しさもありますが、自分が努力したことの結果が報われる瞬間でもあります。
受刑者たちは、里親から「なんてすばらしい犬なんだ!君の努力でこんなにいい子を迎えられる!」と感激され、感謝されるといいます。
受刑者たちは殺処分される予定だった犬をトレーニングし、新しい家族のもとでしつけの行き届いた犬に変身させることによって感謝もされ、人の役に立つすばらしさに気づきます。
このようにプリズンドッグ・プロジェクトは受刑者たちの心の成長と職業スキルを育みます。
そして、驚くことにヒューマン・ジー・スターク青少年刑務所での、再犯率は0%を達成したといいます。
まとめ(プリズンドッグ・プロジェクト)
今回はプリズンドッグ・プロジェクトについてご紹介しましたが、いかがでしたか。
重犯罪の受刑者と保護犬。
はじめは反発しあったかもしれません。
重犯罪の受刑者は虐待や育児放棄で劣悪な環境で育ち、両親からもほとんど愛情を受けずに育った人がほとんどでしょうから、保護犬と本当に分かりあえるのに、一番近い存在なのかもしれません。
日本でももっと多くの場所で、プリズンドッグ・プロジェクトを取り入れられるといいですね。
最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。
